設立趣旨
日本聞一多学会は2000年に東京で設立した学会です。前年の1999年は聞一多生誕100周年の年で、中国で大きな国際大会が開かれました。中国では聞一多は愛国詩人として知られており、聞一多基金会という大きな後援組織があるのですが、その基金会と、聞一多が最後に教鞭をとった清華大学との共催で、生誕100周年記念国際シンポジウムがひらかれたのでした。
当時日本では、聞一多の研究者はそれほど多くなく、近代文学研究として、その新詩や詩論を研究対象とする者と、唐詩を中心とした古典研究の分野でその成果の恩恵を受ける者、それぞれが特に繋がりなく各地に点在していた状況でした。聞一多に熱い関心を持ちながら、個別に研究していた者たちがこの時の国際学会の際に一堂に会したこと、そして聞一多の令孫である聞黎明氏が日本での組織形成を強力に後押ししてくださったこと、それがこの学会設立の背景となりました。その後一年間の準備の後に2000年に設立総会を開き、日本聞一多学会が正式に生まれました。
清華大学で初めて顔を合わせた設立メンバーは、蘆田孝昭・鈴木義昭・小林基起・牧角悦子・門田康宏の五名、初期の活動は鈴木教授の所属する早稲田大学を中心に、そののち牧角の所属する二松学舎大学を拠点に、年一回の大会(当初は年二回)と雑誌『神話と詩』の発行を行っています。
2002年に創刊された学会報『神話と詩』は、1948年に刊行された『聞一多全集』第一巻に掲げられた標題から命名しました。それは聞一多の業績の一部を括るだけでなく、聞一多が生涯拘り続けた詩的感性と神話世界への憧憬を表す言葉として、本学会の会誌にふさわしいものだと思っています。また会報の表紙には、聞一多が雑誌『新月』のために描いた挿絵を寫しています。
聞一多という特異な近代文人の残した足跡や研究成果のみならず、創作や古典学双方を含む同時代の文人たちの多方面の文化活動を研究対象とする同志の、成果公開の場になることが出来れば大変嬉しく思います。
日本聞一多学会 代表理事 牧角悦子
日本聞一多学会会則
第1条 本会は、日本聞一多学会と称する。
第2条 本会は聞一多並びその時代を研究するとともに、国内外の研究者と 学術交流を行うことを目的とする。
第3条 本会はその目的を達成するために次の事業を行う。
(1) 大会、研究会、講演などの開催
(2) 会報等の発行
(3) 内外の関係諸団体との学術交流
(4) その他必要な事業
第4条 本会は聞一多並びその時代に興味を持ち、前記の主旨に賛同する者を会員とする。
第5条 本会の経費は会費その他によって運営する。会費は年間4,000円、学生会員は3,000円とする。
第6条 本会の事務局は二松学舎大学文学部牧角悦子研究室に置く。
第7条 本会に次の役員を置く。
(1)代表理事 1名
(2)理事 若干名
(3)監事 2名
第8条 代表理事は本会を代表し、会務を統括する。理事は会務及び事業の運営に当たる。監事は会計の監査を行う。
第9条 役員は総会において会員の中から選出する。各役員の任期は二年とする。但し、代表理事及び理事は再任を妨げない。
第10条 本会の会計年度は、毎年4月1日より翌年3月末日までとする。
第11条 会則の変更は総会の決議による。
2000年2月 1日 制定
2003年6月21日 改正
2004年6月27日 改正